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  • 焼き鳥の気分の夜——郊外の小さなお店


    郊外の住宅街を少し抜けた先に、ぽつんと灯る『とり吟』というお店の看板。看板も控えめで、初めて訪れる人は通り過ぎてしまいそうな小さな焼き鳥屋さんです。店内はテーブルが3卓、カウンター4席のみ。無駄な装飾はなく、換気扇の音と炭のはぜる音がBGM。妙に落ち着く、肩の力が抜けた空間でした。

    ここはコースを選ぶシステム。3つあるうちの1番いいやつ、おまかせフルコースを頼みました。

    お漬物とおかわり自由な大根おろしが箸休めとして来て、まずは「宮崎地鶏胸肉の炙りタタキ」からスタート。炭火で真っ黒に焼く地鶏なのにふわふわと柔らかいお肉で、噛むほどに地鶏特有のうま味が滲み出ます。ポン酢タレでサラダのような仕立てで、肉の香りを生かす設計。派手さはないけれど、職人の仕事が感じられる一皿でした。

    串に行く前に追加でレバ刺しを頼みました。新鮮なレバーで美味しいやつ!お酒が進み、早々に駆けつけ1杯の生中がなくなりスペインのスパークリングでこのコースを合わそうとボトルでオーダーしました。

    串は「もも」「つくね」「レバー」「ハツ」と王道を順番に。ももは脂がほどよく、強めの炭香と塩加減が絶妙。つくねもシンプルながら柑橘のほのかな香りがあり美味しかった。レバーはねっとりと濃厚。ハツは小ぶりながらも弾力があり、噛むたびにうま味が広がります。派手な演出はないのに、全体としてバランスが整っている印象です。

    王道の後に出てきた「トマトの豚肉巻き ジェノベーゼソース」は豚の脂とトマトの酸味、そしてバジルの香りが思いのほかよく調和していました。銀杏と子供ピーマンは塩焼きで。どちらもほっとするような地味な美味しさでした。

    “今日の一品”は、焼き鳥屋のカレー。こういう気取らない料理が一番記憶に残ります。ルーは鶏の出汁が効いていて、具材はほぐした焼き鳥の端肉。野菜もごろごろして食べ応えがありパンと一緒に食べるスタイルで家庭的だけれど、深みがあって妙に後を引く味でした。

    最後に出てきたのが、創作串。「エビのオーロラソースがけ キャビア載せ」。プリプリのエビに、まろやかなソースと塩気の強いキャビア。ここまでの流れからの急展開という感じ。店主の遊び心を感じる一皿でもあります。ちゃんと味がまとまってて美味しかった。締めの「極み親子丼」は、出汁の香りが際立ち、炭の香りを引きずるような余韻。アイスで口の中を落ち着けて終了。全体として「大衆焼き鳥屋」に分類されるお店ながら、要所にセンスの光る店でした。

    高級鮨ではなく回転寿司を欲する夜があるように、こういう焼き鳥屋が恋しくなる日があります。特別ではないけれど、日常に寄り添う美味しさ。気取らず、でも手抜きはしない。そんな立ち位置が心地よいお店でした。

    点数 3点

    点数の意味

    5—人生最後の日はこのお店❗️

    4—人に勧めても間違いない

    3—何度も通いたくなるお店

    2—人にお勧めする時には選択肢に上がらないけど普通に美味しいよ

    1—あんまり…かな

    0—もう行かない


    採血データの観察メモ

    今回の採血結果は、

    尿酸値が 8.7 → 9.0 mg/dL、中性脂肪が 126 → 124 mg/dL。

    尿酸値の推移

    尿酸値はわずかな上昇にとどまったとはいえ、9!全然尿酸値が下がらなくなってきた。焼き鳥はプリン体摂取量が多めになるのは確かです。

    地鶏、レバー、ハツ、つくねといった部位はいずれもプリン体を比較的多く含みます。特にレバーは100gあたり約300mg前後(推定値)と高め。量は多くありませんでしたが、いくつかの高プリン体食材が重なったことで、尿酸値の上昇につながった可能性があります。

    一方で中性脂肪(TG)はほぼ横ばい。揚げ物ではなく炭火焼き中心であった点、そして炭水化物を控えめにしたことが影響していると思われます。脂質負荷は軽く、エネルギーとして消費されやすい構成でした。

    まとめると、

    • 尿酸値:上昇、とうとう9!(プリン体摂取影響)
    • 中性脂肪:ほぼ変化なし(脂質・糖質負荷少)

    という結果。

    食後の満足感のわりには数値の変動が穏やかで(尿酸値は元々高かったので)、「控えめな量を楽しむ焼き鳥」であれば、データ上も比較的穏当な印象でした。尿酸値が高めの方には焼き鳥は要注意な食べ物ということを身をもって実感しました。