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  • ブログ初回の外食!けんちゃんステーキで“わんぱく外食”

    どうせ最初の外食✖採血チャレンジをやるなら、普通の食事ではつまらない。
    「これだけ食べたらさすがに数値は悪化するだろう」というくらいのわんぱく外食でスタートしたい――そう思って選んだのが、宮崎の名物店 けんちゃんステーキです。

    けんちゃんステーキといえば、ご飯おかわり自由。さらにラーメンの替え玉ならぬ「替え肉」システムがあり、100gずつ肉を追加できるという豪快さ。
    肉好き、炭水化物好きにはたまらないこの店は、私にとって外食✖採血企画のスタートにふさわしい場所でした。

    実食レポート

    久々に訪れたけんちゃんステーキ🥩
    「安い肉を豪快にご飯でかき込みたい!」という気分を満たしてくれるのが、このお店の醍醐味です。

    ところが……。
    正直に言うと、昔の方が美味しかったという印象を受けました。

    • 肉の質がやや落ちてしまったのか、胡椒の効いた味付けでごまかしている感じがする
    • 人気部位だったイチボ、ハラミ、ラムはすべて品切れ
    • 豊富だったタレの種類も、今では3種類のみ

    このご時世、牛肉の仕入れはかなり厳しいはず。そう思えば仕方のない部分もあります。
    それでも以前は「お肉そのものが美味しくて、ご飯がどんどん進む!」という満足感があっただけに、昔を知る者としては少し残念でした。

    とはいえ、ニンニクの効いたタレは健在
    そして、ご飯おかわり自由のサービスも変わらず残っていました。
    結局のところ、つい箸が止まらずお腹いっぱい食べてしまったのは言うまでもありません。

    お会計は 1,850円
    ステーキをしっかり食べてこの値段なら、やはりコスパは健在です。

    栄養と数値への影響を予想する

    ここからは医師らしく、少し栄養学的な視点を加えてみましょう。

    ステーキの主成分はたんぱく質と脂質。
    赤身肉にはプリン体も含まれるため、**尿酸値(UA)**の上昇要因になります。
    また脂質と炭水化物(ご飯のおかわり!)を組み合わせた食事は、**中性脂肪(TG)**を大きく変動させる可能性があります。

    健診の現場でも「前日飲み過ぎた」「夕食が脂っこかった」という人の中性脂肪が普段の倍以上に跳ね上がっていることは珍しくありません。
    つまり今回のような“肉+ご飯わんぱくセット”は、まさにTG測定にはうってつけのメニューなのです。

    一方で、ASTやALTなど肝機能の数値は「一晩の暴食」で大きくは変動しません。
    むしろ継続的な飲酒や脂肪肝の進行でじわじわ上がってくる項目。
    ですから、今回の注目はやはり UAとTGの変化に絞られるでしょう。

    採血は翌日へ

    さて、本題はここから。
    「このわんぱくステーキ外食が、翌日の採血データにどう表れるのか?」

    食べたその場での満腹感はしっかりと得られました。
    次にやってくるのは、翌朝の採血という“現実の数値”。

    • 尿酸値(UA)は、果たしてプリン体の影響を受けて上がるのか?
    • 中性脂肪(TG)は、ご飯おかわりと肉の脂でどこまで跳ね上がるのか?

    医学的には「上がるはず」と予測できます。
    でも、実際に自分の体で確かめてみないとわからない。
    これこそがこのブログの面白さだと思っています。

    まとめ

    記念すべき最初の外食採血チャレンジは、宮崎の けんちゃんステーキでした。
    味については正直、昔の方が良かったという感想。けれどもニンニクタレとご飯おかわり自由は健在で、結果的にお腹いっぱい楽しめました。

    次回はいよいよ採血データを公開します。
    「やっぱり数値が跳ね上がるのか?」
    それとも「意外と変わらないのか?」

    初回の実験結果、ぜひ楽しみにしていてください。

  • 何を検査すればいいのか?外食✖採血ブログの実験デザイン

    このブログのコンセプトを思いついたのは良いけれど、ふと考えました。
    「毎日採血して外食の影響を見るなんて、論文もないし前例もない。じゃあ、何を検査すればいいんだろう?」

    私はお酒をよく飲むので、肝機能は気になるところです。
    ただし、肝機能検査の代表であるAST・ALTは「肝細胞が壊れたとき」に上昇する値。1回の食事で劇的に増減するわけではありません。γGTPはアルコール負荷に反応する項目として有名ですが、これも「毎日変動を見る」というよりは習慣的な飲酒の影響を反映するものです。

    一方で、**尿酸値(UA)**はどうでしょうか。
    暴飲暴食の後に痛風が起きることがあるように、「飲んだ翌日にどれだけ上がっているか?」は非常に興味深いポイントです。

    次に、脂質(コレステロール・中性脂肪)
    LDL(悪玉)コレステロールやHDL(善玉)コレステロールは、中〜長期的な食生活を反映するため、1回の外食で大きく変わるわけではありません。
    しかし、**中性脂肪(TG)**は違います。前日の食事に強く影響を受けることは健康診断でよく経験します。つまり「昨日の食事がどう出るか」を見るにはぴったりの項目です。

    糖尿病の指標であるHbA1cは1〜2ヶ月の平均血糖を反映するため、毎回測っても意味はありません。血糖そのものを外食直後に測定すれば面白いですが、「翌日朝の採血」ではあまり参考にならないでしょう。

    こうして整理してみると、外食翌日に毎回測定すべき項目はシンプルに絞られます。


    実験ルール

    • 毎日(外食翌日)測る項目
       尿酸値(UA)、中性脂肪(TG)
    • 週1回測る項目
       肝機能(AST、ALT、γGTP)、腎機能、コレステロール(LDL・HDL)
    • 月1回測る項目
       HbA1c(糖尿病の指標)

    こうしてみると、毎日のデータは「即効性のある変動」を、週・月単位のデータは「生活習慣の積み重ね」を反映するような設計になりました。

    さて、どんなデータが取れるでしょうか。
    医学的な常識を裏付ける結果になるのか、それとも意外な新発見があるのか――。
    私自身も楽しみにしながら、実験を続けていきたいと思います。

  • 医者が飲んでいる薬、公開します。42歳Dr.Dのリアルな内服事情

    はじめに

    宮崎でクリニックを営む Dr.D です。
    みなさん、「医者自身がどんな薬を飲んでいるのか」気になったことはありませんか?

    私はこれまで月1回の採血検査を欠かさず続けてきました。理由はシンプルで、健康こそが最大の財産だと考えているからです。

    アラフォー世代と生活習慣病

    年齢を重ねて42歳。いわゆる「アラフォー」に差しかかる頃から、徐々に数値の異常が目立ち始めました。

    • 肝機能の上昇(いわゆる脂肪肝の兆候)
    • 尿酸値の上昇
    • 中性脂肪は300台(正常値の約2倍!)

    医師として患者さんのデータを見慣れているからこそ、自分の採血結果が“完全に異常値”だとよくわかります。

    サプリから薬へ

    最初は「薬は飲みたくない」と思い、まずは**EPA製剤(青魚の油を精製したもの)**を選びました。医薬品として承認されているサプリメントのような存在で、“薬感”が少なく取り入れやすかったからです。

    しかし、それだけでは思ったほど中性脂肪は下がらず…。血圧も測るたびに140〜150台を記録するようになりました。

    「薬は嫌だ。でも、生活習慣病を放置して動脈硬化が進むのはもっと嫌だ」

    そう考え、ついに本格的に薬を飲む決断をしました。

    現在の内服薬

    42歳の今、私が毎日服用している薬は以下の3種類です。

    ① エパデールEM 2g 2包 1× 朝
    (EPA製剤/中性脂肪を下げ、血液をサラサラにする効果)

    ② パルモディアXR 0.4g 1錠 1× 朝
    (1日1回でOK、中性脂肪低下+HDLコレステロール上昇効果)

    ③ ザクラスLD 1錠 1× 朝
    (ARB+カルシウム拮抗薬の合剤。2つの作用を組み合わせた強力な降圧薬)

    この3種類を飲み始めてから、採血結果は「まずまず正常」のことが多くなりました。もちろん完全に安心とは言えませんが、薬によってコントロールできている状態です。

    まとめ

    私は薬が好きではありません。けれども、生活習慣病を放置すれば確実に動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞といったリスクが高まります。

    だから私は、薬を必要な範囲で取り入れながら、大好きな外食も楽しむ人生を選びました。

    このブログでは、私自身が実際に外食した翌日に採血を行い、食事と血液データのリアルな関係を記録していきます。

    「医者なのにこんなもの食べてるの?」と思われるかもしれませんが、だからこそ伝えられることがあります。

    外食を楽しみながら、どうすれば健康と向き合えるのか――。
    これからも正直に書いていきますので、ぜひお付き合いください。